―――――彼女を小脇に抱え、悪漢の手をすり抜けて、
ぼくは夕陽に染まる街に跳び出した。
折しも街はカーニバル。
上機嫌な人々の手によって、
色とりどりの花が飛び交っている。
背中には試作品の振翼機(オーニソプター)。
まだ一度も試していない…、
けど、計算では完璧のはずだ。
躊躇なんかしていられない。
きっと飛ぶ。
ここで飛ばなければ、いま飛ばなければ、
これを作りつづけてきた意味なんかないのだから!